旭山動物園の飼育スタッフ・鈴木悠太さんが動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。
4・5・6月号で取り上げる動物は「カラス」
スズメ目カラス科
【生息地】日本全国
旭山動物園には、2羽います。
動物・動物園・自然についてお話します
みなさん、こんにちは!旭山動物園で飼育スタッフをしている鈴木悠太です。
みなさんは動物が好きですか?動物が好きな人がいれば、あまり好きではない人もいるかもしれません。あまり好きではない人も、気軽に読んでもらえればうれしいです。
さて、今回紹介する動物は、鳥の仲間の「カラス」です。

みなさんカラスは好きですか?
「何で動物園がカラスのことを?」そう思う人もいるでしょう。旭山動物園の北海道産動物舎では、カラスを飼育しています。
北海道には、全部で5種類のカラスがいます。「ハシブトガラス」「ハシボソガラス」「ミヤマガラス」「ワタリガラス」「コクマルガラス」です。中でも、私たちがよく見るのが「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」です。
「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」は名前のとおり、(クチ)バシが太いカラスと(クチ)バシが細いカラスです。ハシブトガラスの方が体は大きく、ハシボソガラスが一回り小さいです。鳴き声や歩き方、暮らす場所などのちがいもあります。
カラスは最も身近な鳥ですが、実は知らないことがたくさんあります。自分たちの周りで暮らしているカラスが、どちらのカラスなのか見分けてみましょう。
カラスのおもしろい生態
カラスにはおもしろい生態がたくさんあります。
その中の1つが、クルミ割りです。クルミの実はとてもかたいですが、カラスには殻を割る歯はありません。そこで、道路にクルミを置いて、車でふんでもらい、中身を食べるのです。
それ以外にも、公園の水道のじゃ口を自分で開けて水を飲むなど、暮らしている環境(人間をふくめる)をうまく利用して生活している鳥なのです。
あさひやまニュース
4月9日(月)~4月27日(金)は閉園期間です
閉園期間中は、普段行うことのできない大がかりなそうじや獣舎の改修をしたり、展示を新しくしたりしています。夏期開園は4月28日(土)からスタートです。お楽しみに!
教えて!鈴木さん
鈴木さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q 動物園の動物はどこから来るの?
A 今の時代、野生の動物をつかまえて、飼育・展示することはほぼありません。動物園で飼育しているほとんどの動物は、動物園の中で生まれ育った個体です。また、繁殖した動物を他の動物園に移動させたり、受け入れたりして、飼育・展示を保っています。そのため動物たちを繁殖させることは、非常に重要な仕事なのです。また、交通事故などでケガをした野生の動物を保護することもあります。
旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL.0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/
協力・監修/旭川市 旭山動物園