ウインタースポーツの季節が近づいてきたね。小学校でもスキー学習があると思うけれど、スキーでは、どんなケガが多いのだろう?今回は、岩見沢市立総合病院・整形外科診療部長の林晴久先生に、お話を聞いてみたよ!

協力:岩見沢市立総合病院 / 整形外科診療部長 林 晴久先生

Q.スキーでケガをしやすい部分はどこ?

A.
まず1つ目は、膝前十字靭帯。スキーをはじめ滑降系の競技で、ここをケガすることが多いよ。2つ目が膝半月板。斜面のコブにスキー板が引っかかって、膝が普通じゃない方向に持っていかれることでケガをしやすいんだ。そして最後は、脳。転倒、後頭部の打撲により損傷しやすいよ。

 

Q.スキーでケガをしないためにすべきことは?

A.
①ヘルメットを着用する
転んで頭を打つ危険があるので、頭や脳へのダメージを予防するためにヘルメットを着用しよう。

②下半身の十分なストレッチ
斜面のコブにスキーのエッジが引っかかり、思わぬ方向にスキー板が持っていかれることもあるよ。下半身を十分にストレッチしよう。

③自分に合ったスキー板を選ぶ技術や体力に合ったスキー板を選ぼうね。

 

Q.スキーでケガをしてしまったら?

A.
①膝関節などのねんざの場合
まず関節を固定して、安静にする。熱を持っている場合はすぐに冷やし、痛みやはれが引くようにする。それでも治らない場合は、関節を安静にし、固定して整形外科を受診しよう。後遺症*を残さないためにも、素早く行動し、判断しよう。

②頭部の打撲の場合
転倒し、後頭部を打撲した後に、目がくらむ、はき気がする、意識がはっきりしないなど、何かおかしいと感じた場合は競技を中断して、脳外科を受診しよう。

*後遺症とは…病気やケガが治っても、その後まで影響が残ること。