おびひろ動物園では、5頭を飼育しています

おびひろ動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

 

取り上げる動物は…『エゾモモンガ

齧歯目 リス科
【生息地】北海道

 

北海道にすむかわいい小動物

みなさんは、エゾモモンガという動物を知っていますか?名前は知っていても、実際に見たことがある人は少ないと思います。エゾモモンガは、夜行性動物を代表する動物なので、人との関わりが少なく、身近な所にいてもあまり知られていないのです。

日中は木の穴に閉じこもり、行動しません。普段は太陽がしずんだ後から巣を出て活動を始め、何度か巣にもどって休み、日の出とともに活動を終えます。巣の外に出ている間の多くの時間は、えさを食べることに使います。

食べ物もすむ所も移動するときも、全て樹木にたよっています。まとまった林があれば、市街地の公園や学校の林、防風林などでも暮らします。

北海道のほぼ全域にすんでいて、体長は約15㎝、大人になっても体重は100gほどの小さい動物です。

地面に下りることはほとんどありません

昼と夜を逆にして飼育展示

おびひろ動物園は帯広市内の中心部に位置していますが、多くの木々に囲まれ自然豊かな環境を残しています。園内には野生のエゾモモンガの巣が数カ所あり、日が暮れた後に園内を歩くと、巣から出ている姿を見ることができます。

動物園内では、こども動物園エリアの「どんぐりのいえ」でエゾモモンガを飼育しています。明るい日中は巣から出て来ないので、部屋を暗くして夜の状態を作っています。するとエゾモモンガたちは夜と思って活動を始めます。逆に夜は部屋を明るくし、エゾモモンガたちは巣の中で休みます。

郷土の野生動物をみなさんに知ってもらい、自然を大切にすることを伝えることも動物園の役割です。みなさんもエゾモモンガを、ぜひ観察しに来てくださいね。

木の葉や芽、皮、種子、果実などを食べます

おびひろニュース

野生動物を保護しています

おびひろ動物園では野生動物を保護、救護しています。特に春から夏に鳥のヒナが多く持ちこまれます。巣立って間もないヒナは上手に飛ぶことができません。近くに親鳥がいるかもしれませんので、少しはなれて見守ってあげてくださいね。

 

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

Q.動物園の動物飼育の中でも、季節を感じますか?

多くの動物は季節に応じて換毛、換羽をします。エゾシカ、アメリカバイソンは5月ごろから冬毛がぬけ、夏毛に変わっていきます。夏と冬では、動物の体毛の色と密度がちがうんですよ。

 


おびひろ動物園
帯広市字緑ヶ丘2
TEL. 0155-24-2437
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/zoo