[スポンサーリンク]
おびひろ動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。
取り上げる動物は…『インドゾウ』
ゾウ目 ゾウ科
【生息地】インド、バングラデシュ、ネパール辺り
58才のインドゾウ「ナナ」
おびひろ動物園には1頭のゾウが暮らしています。名前は「ナナ」といい58才になります。ナナは昭和39(1964)年に遠い国のインドからやって来ました。ゾウ舎の建設が間に合わず、半年ほど屋外で屋根だけが付いたテントのような施設で飼育されていました。当時は3才で、体も小さく園内を自由に歩き回り入園者といっしょに遊んでいました。そのときから、55年の月日が流れ、おびひろ動物園で一番長く飼育をしている動物になりました。
ゾウは頭が良く、繊細で感情豊かな動物です。若いころのナナは気に入らないことがあると、室内から出ないときがたびたびありました。特に、慣れていない飼育員が担当すると、屋外に通じるとびらを開いても背中を向けて一歩も動こうとしません。そうなると飼育員は気長に待つしかありませんでした。最近は、機嫌が悪くなることは、ほとんど無くなり、年を重ね、性格が丸くなり「かわいい、おばあちゃんゾウ」になってきました。

足の状態をいつもチェック
私たちが常に気を付けているのは、4本の足の状態です。1本でも足に異常があると、体の重たいゾウは立っていることができなくなります。病気の予防のために日ごろから、つめや足の裏を安全に見ることができるように飼育員はトレーニングをしています。
つめがのび過ぎていれば、けずって整えて、足の裏に異物が無いかを確認します。今の所は異常が無く、健康な足の状態を保っています。
ナナは地元の多くの人に見守られています。当時、初めてナナを見た人は、驚きと感動が強く印象に残っているでしょう。これからも世代を超えて、「おばあちゃんゾウ」の歴史が伝わっていくことを願います。

おびひろニュース
ヤギの「ユズ」
「ユズ」は昨年の冬に前足が動かなくなり、立つことができなくなりました。飼育員が古い車いすを改造して、ユズを乗せ少し歩くことができるようになりました。少しの時間ですが、仲間のヤギともふれ合えるようになり、以前の暮らしに戻ることができています。
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q.フラミンゴはオスもメスもミルクがでるのがすごいと思ったのですが、他にも同じような動物はいますか?
フラミンゴはのどの奥にある「そのう」で、フラミンゴミルクと呼ばれる、栄養豊富な分泌液を作り、口移しでヒナに与えます。鳥類のハトの仲間も同じように子育てをします。
おびひろ動物園
帯広市字緑ヶ丘2
TEL. 0155-24-2437
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/zoo