さまざまな分野のアスリートが登場するコラム。今回はプロスキーヤーの井山敬介さんに、スキーを始めた子ども時代のこと、プロスキーヤーになった経緯、また小学生のみなさんへのメッセージなど、お話をうかがいました。
―スキーは何才から始めましたか?
スキーをしていた父の影響で、3才から始めました。小学生になってからは地元・富良野のスキー少年団に入り、親戚の子どもみんなで練習していました。
小学生の当時、富良野でワールドカップなどの大きな大会が行われることが多く、よく観戦しに出かけました。そうするうちに、自然と「将来は自分もこういう大会に出るんだ」と思うようになっていましたね。
―プロスキーヤーになるまでに、どんなことがありましたか?
20才のとき、気管支をわずらう重い病気にかかり、スキーに力を注いでいくのは難しいかな、という時期がありました。病気は治りましたが、大学卒業後の就職先がなかなか決まらなく、このころは苦しかったですね。その後、ばんけいスキー学校に就職が決まり、夏は造園の仕事をすることになりました。そして、23才から技術選というスキーの総合技術を競う大会に出るようになり、4位に入賞することができたんです。がんばって練習して、28才のときに優勝することができました。こうしてプロスキーヤーとしての活動をスタートしました。
―現在の目標は?
初めて会った人といっしょにスキーをするときが、ぼくは一番楽しいんです。数年前から、子どもたちといっしょに雪で遊んだり、スキーをしたりする 雪育プロジェクト という活動をしています。いっしょにスキーをしてくれる人を1人でも多く増やすことが、今の目標です。
―小学生たちにメッセージをお願いします。
北海道の雪質は世界でNO.1です。そのすばらしい雪を求めて来る外国人も増えています。そんな北海道をほこりに思って、ぜひ雪とふれ合ってほしいです。また、スキーの技術をみがくのも大切ですが、大事なのはスキーに
井山敬介さん プロフィール
北海道・富良野市出身。アルペンレーサーとして実績を残し、高校時代にはナショナルチームに所属しワールドカップ出場を果たす。2000年から技術選に参戦し、2005年にトップ10入り。2007・8年に総合連覇を達成し、2014年には6年ぶりに優勝。子どもから大人まで、スキーの魅力と雪のすばらしさを伝える“雪育”の活動にも力を注いでいる。