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世界各地で異常気象や自然災害の発生など、気候変動の影響が現れている今、「緩和」と「適応」という2つの対策が重要といわれています。「緩和」と「適応」とは、一体どんな対策なのでしょうか? ここでいっしょに見てみましょう。
気候変動があたえる人々への影響
温室効果ガスの増加によって地球温暖化が進み、昔よりも今の方が気温が高くなったり、雪の降る量が減ったりしています。また、短時間に強い雨が降る回数も増えています。
図1
北海道7地点の年平均気温のこれまでの変化

数字は平年との差。観測場所移転による補正を行った時期を▲で示す。赤線は長期変化傾向を示す。
図2
北海道の年平均気温の将来変化

北海道の年平均気温の変化(21世紀末の気候と20世紀末の気候との差、単位:℃)
図1・2を見て分かるように、北海道の1年間の平均気温は、これからも上がっていくと考えられます。このような気候変動(*1)は、私たちの食べる物や健康などにさまざまな影響をあたえるため、その対策として「緩和」と「適応」の2つが必要だといわれています。
*1 気候変動とは、地球上の気候が地球温暖化などによって変化していくこと。
「緩和」と「適応」どちらも欠かせない
「緩和」は、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出をおさえること。「適応」は、気候変動の影響にあらかじめ備え、被害を少なくすることなどをいいます。
図3
気候変動には「緩和」と「適応」の2つの対策が必要です

*2 温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスなどがあります。
温室効果ガスを削減するためには、節電などの省エネや太陽光などの再生可能エネルギーの活用が効果的です。では、気候変動に備える「適応」にはどのような対策があるのでしょうか。図4でくわしく説明します。
図4
すでに取り組みは始まっている!「適応」ってどんな対策?
私たちにできることは何だろう?
「食を守るための適応」「災害から暮らしを守るための適応」「健康を守るための適応」など、気候変動への対策として、私たちの身近な所でも、さまざまな適応の取り組みが始まっています。では、私たち自身には、どんなことができるでしょうか? 図5の取り組みを、ぜひ実践してみましょう。これらの他にも取り組まなければならないことがあるかもしれません。みなさんも日々の生活をふり返って、どんな取り組みがあるか、自分にはどんなことができるか、考えてみてください。
図5
私たちにできる「適応」って?
図4にあるように、適応の取り組みはたくさんあります。その中でも、みなさんができるものをここで紹介します!
水を大切に使おう!
地球温暖化によって、雨が降る日が少なくなる可能性があります。普段から水を大切に使いましょう。
自然災害にそなえよう!
雨が降る日が少なくなる可能性がある一方で、一度に降る雨の量がものすごく増えたり、大型の台風がやって来たりすることもあります。日頃から災害に備えましょう。
熱中症を予防しよう!
地球温暖化が進み、気温が上がると、熱中症になる可能性が高くなります。暑い日は水分をこまめにとって、外では帽子をかぶりましょう。
すずしくする工夫をしよう!
夏の暑い日差しをさける方法の1つとして、グリーンカーテンが効果的。ヘチマやゴーヤなどのツル性の植物を育てながら、室内をすずしくしましょう。打ち水もおすすめです。
情報をチェックしよう!
天気予報をはじめ、熱中症などの情報をテレビやインターネットなどでチェックしましょう。
虫さされに気を付けよう!
図4で説明した通り、気温が上がると、寒い地域にいなかった虫が北上することが考えられます。デング熱など、病気を広めるカが北海道にも来る可能性も。
北海道の「緩和」と「適応」の取り組み
道民や企業などで働く人々が、将来に向けて各地域で持続可能な暮らしと経済活動を行っていけるよう、「緩和」と「適応」を両輪とした地球温暖化対策を計画的に進めています。くわしくは、北海道のホームページをチェックしてみてください。
>>> 北海道 気候変動適応計画 まで
監修:北海道環境生活部気候変動対策課