たくさんの食品が捨てられている「食品ロス」の問題について、みんなはどれくらい知っているかな?食品をむだにしないために、みんなにもできることをいっしょに考えてみよう。
たくさんの食品が捨てられている!
日本では、まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる『食品ロス』が年間約643万t(平成28年)もあり、問題になっているよ。札幌市でも、平成29年度の調査によると、家庭から出る生ごみの中に、食べ残しや手つかずの食品がたくさん入っていて、年間で約2万tも捨てられている。例えば、4人家族では年間約40 kg、約2万5,000円分もの食品をむだにしていることになるんだ。
家庭で捨てられた食品で多かった物は「家庭で調理した物」と「野菜」。最も多く捨てられている野菜は「トマト」という結果が出ているよ。表1では捨てられることが多い野菜の、上手な保存方法をまとめているよ。保存方法を見直して、食品を最後まで使い切ろう。
[表1]野菜の上手な保存方法
トマト | 冷蔵 新聞紙等に包みヘタを上にして保存。 |
冷凍 保存袋に入れてそのまま冷凍。 | |
キュウリ | 冷蔵 新聞紙等に包み、ビニール袋に入れて立てて保存。 |
レタス | 冷蔵 一番外の葉で包み、ビニール袋に入れて保存。 |
キャベツ | 冷蔵 しんをくり抜き、水をふくませたキッチンペーパーをつめる。かたい外葉で包んでポリ袋に入れ、しんのあった方を下にして保存。 |
冷凍 千切り、ざく切りなど用途に合わせて切り、保存用袋に入れて冷凍。 | |
長ネギ・アサツキ | 冷蔵 洗ってある物はポリ袋に入れて保存。 |
冷凍 小口切りなどにして小分けに包んで冷凍。 | |
室温 どろ付きの物は新聞紙等に包み、冷暗所で立てて保存。 |
冷蔵庫のお片付けで良いことがいっぱい
食品ロスを減らすために、他にも家でできることがあるよ。その1つが冷蔵庫のお片付け。冷蔵庫を片付けると、どんな良いことがあるのか見てみよう。
①食材をむだなく使うことができる。
②食費も節約できる。
③つめこみ過ぎや、むだな開閉がなくなり、電気代の節約になる。
④食材が探しやすく、家事の時短になる。
⑤食材を捨てる罪悪感がなくなり、気持ちがスッキリする。
表2のポイントを確認しながら、みんなもおうちの人といっしょに冷蔵庫を片付けてみよう。
[表2]冷蔵庫のお片付けポイント
①仲間をまとめる=使い忘れ防止
バターやジャムの朝食セットなど、同じ用途の物をひとまとめにする。
消費期限、賞味期限の近い物もひとまとめにする。
②透明容器に保存=食べ忘れ防止
中身と分量が一目で分かる透明の保存容器を活用する。
③指定席をつくる=二重買い防止
調味料はドアポケット、肉類はチルド室の右など定位置を決めておくと、食品の迷子を防げる。
④野菜室の使い方
迷子になりやすい使いかけの野菜はトレイを置いてひとまとめにする。トレイは見やすい場所に設置するのがポイント。
[参考資料]
消費者庁「食品ロスについて知る・学ぶ」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/education/
札幌市「さっぽろゴミュニケーション」 http://www.city.sapporo.jp/seiso/gomi/genryo/campaign.html
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