円山動物園だより|今月の動物:オグロプレーリードッグ

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円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです

『オグロプレーリードッグ』
げっ歯目/リス科

【生息地】
北アメリカの大草原

 

整理整頓 きれい好き

オグロプレーリードッグは、尾の先が黒く、北アメリカのプレーリーと呼ばれる大草原に暮らし、「キャーン」と犬のような鳴き方をすることからその名が付きました。するどいつめで、地下にトンネル状の巣穴をほります。巣穴は、大きなもので深さ4~5m、長さ30mにもなり、いくつかの部屋が作られ、食べ物を保管する部屋、ねむる部屋、トイレのための部屋と分かれています。

丸っこい体に小さい耳、閉じることができる鼻のあな、短い手足など、土の中で暮らすのにぴったりの体のつくりになっています。イネ科の植物の他、虫や花、果実なども食べます。両手でえさを持って口に運ぶなど、手先が器用です。

両手でえさをしっかり持ってお行儀が良い!

キスやハグでコミュニケーション

1頭のオスと複数のメス、その子どもからなる群れを作ります。仲間同士のきずなは強く、協力し合って過ごします。巣穴の入口にはマウンドと呼ばれる見張り台を、土を盛って作り、1頭がそこに立って見張り役をします。天敵が近づいてくると、するどい声で鳴いて仲間に危険を知らせます。ときには、群れをのっとろうとする他のオスとかみつき合うなど、激しい戦いになることもあります。

一方で、仲間同士でキスやハグをしたり、毛づくろいをするかわいらしい姿や犬のような鳴き声でコミュニケーションをとる姿も見られます。円山動物園では、見張りをする姿や、仲良くくっついて寝ている姿など、間近で見られます。あなをほっていたり、口いっぱいに草をくわえて寝床に運ぶなど、個体それぞれ性格や行動がちがいます。じっくり観察してみると、いろいろな発見がありますよ。

キスやハグをする姿がかわいい!

高い所に立って見張り役

まるやまニュース     

「子どもの1日飼育係」を開催!

動物の飼育体験や、普段は見ることができない施設を見学することができるよ。ぜひ参加してみてね!

日程:2020年12月27日(日)、12月28日(月)、2021年1月7日(木) 
対象:市内及び市内近郊の小学校に通う4~6年生 定員:各日10名
料金:無料 申込方法:詳細をご確認の上、円山動物園飼育総括係へお送りください。

募集締切:2020年11月30日(月)必着

※応募者多数の場合は抽選を行い、当選された方にのみ結果をお知らせします。

くわしくはこちらから

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

Q. もうじゅうの手術をするときは、どうやってますいを打つの?

A.  麻酔は体に負担がかかるので、なるべく使わないようにしています。検査や治療、手術のため、どうしても使わなければならないときには、ふき矢や麻酔銃を使って麻酔をします。危険なのでおりの外から、筋肉が多いおしりやかたをねらいます。麻酔が効くまで15分くらいかかります。動物を棒などでさわってみて、充分に麻酔がかかっていることを確かめてから、おりに入って検査や治療、手術をします。


協力・監修/札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1 TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/