円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです
『キリン』
クジラ偶蹄目/キリン科
【生息地】アフリカのサバンナ
サバンナの見張り番
キリンは、アフリカのサバンナに6~12頭の群れで暮らしています。足先から頭頂までの高さがオスで5m近く、メスで4m近くもある、最も背が高い陸上動物です。生まれたばかりの赤ちゃんでも、高さが1・7mほどあります。
鼻と耳、そして特に目が良く、ライオンなどの天敵をいち早く見つけて仲間に知らせるため、周囲にはシマウマなどの草食動物も集まって来ます。めったに座ることはなく、夜は大きな木のそばで立ったままうとうとする程度。熟睡するのは、せいぜい15分ぐらいといわれています。
オス同士の闘争では、長い首をおたがいに激しく打ち付け合い、かたでおし合うネッキングをしたり、角をぶつけ合ったりします。
えさとなるアカシアの木にはとげが付いています。40~50㎝ほどある長い舌を使って、とげをよけながら葉や花、芽などを上手にからめ取って食べます。葉などは消化しづらいので、一度飲みこんだ物を口にもどし、よくかんでからまた飲みこむ「反芻」をします。長い首を見ていると、食べ物がエスカレーターのように上下に移動する様子が、外側から見ても分かります。
ユリカがおよめ入り
円山動物園には、オスのテンスケと、昨年の9月に多摩動物公園からおよめ入りしたメスのユリカがいます。2頭はすぐに打ち解け、においをかぎ合ったり、なめ合ったりしています。テンスケはユリカが来てから、前足で強く土をけるなど体で感情を表すようになってきました。仲の良い2頭の様子を、ぜひ見に来てくださいね。
まるやまニュース
円山動物園、開園70周年記念のロゴマークが決定
円山動物園は、2021年5月5日(水・祝)で、開園から70周年。これを記念したロゴデザインが決まったよ。今後、70周年を記念したイベントなども行われるので、楽しみにしていてね!
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q. 動物たちにもインフルエンザワクチンを打つの?
A. 円山動物園の動物たちには、インフルエンザワクチンは打っていません。類人猿(サルたち)には、人からうつらないように飼育員のくつの消毒などをしていて、それ以外の動物には人と同じインフルエンザはうつらないからです。ただ、動物がかかってしまう他の病気を予防するために、ワクチンを打つことはあります。例えば、ユキヒョウは「猫ウイルス性鼻気管炎」というネコかぜを予防するためにワクチンを打っています。
協力・監修/札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1 TEL. 011-621-1426
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