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円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです

『ヒツジ(コリデール種)』
クジラ偶蹄目/ウシ科
ニュージーランド原産
もこもこの毛で寒さも平気!
ヒツジの種類は、世界で1,000種近くいます。ニュージーランド原産のコリデール種は、体が丈夫で大人しく飼いやすいため、日本では最も多く飼育されてきました。食肉や乳、羊毛として利用されています。
ヒツジの瞳孔は水平に細く、頭を動かさずに自分の後ろを見ることができます。しかし、奥行きはあまり分からないので、かげや地面のくぼみにおじけづいて、先に進まなくなることがあります。群れで過ごし、先に動いた1頭に従って動くことがとても多いです。
もこもこの毛はのび続け、皮ふから8cmほどの厚さにもなります。保温性がとても高いので冬の寒さにも強いです。逆に夏は暑いので、円山動物園では1年に一度、5月ごろに毛がりをしています。1頭から約3kgの羊毛が取れ、アライグマ用のじゅうたんや、ハイエナの遊び道具などにも活用しています。

いつも口をもぐもぐしているのはなぜ?
えさは、冬は乾草、夏は青草などで、えさを食べていないときでも口をもぐもぐと動かしています。キリンや牛と同じように、一度飲みこんだえさを口にもどし、よくかんで細かくし、唾液と混ぜて栄養を吸収しやすくする「反すう」をしているからです。また、塩分の少ない植物が主食のため、塩分が不足しがちです。円山動物園のヒツジは、レンガのようなかたい鉱塩をなめて、塩分を補給します。
円山動物園にはメスが6頭います。「くるみ」や「さくら」など、動物園の周辺に生えている木にちなんだ名前が付けられています。それぞれ顔つきや性格がちがうので、じっくり観察をしてみてくださいね。
まるやまニュース
ゾウのうんちでたいひを作っているよ!
円山動物園には4頭のアジアゾウがいて、1日に約400㎏もうんちをするよ。これをゴミとして捨てるのではなく、微生物と混ぜて発酵させ、野菜などの肥料となる「たいひ」にしているんだ。できあがったたいひは、農家さんたちに使ってもらい、できた野菜を動物たちのえさとしてあたえる循環型社会の実現に向けた取り組みをしているよ。
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q. 動物も手術することがあるの?
A.
動物も手術をすることがあります。例えば、大きなけがをして血が止まらないときや、できものを取り出すときなど、薬を飲むだけでは治らない病気のときです。円山動物園では手術をする前に、飼育員と獣医師が協力して動物に注射を使ったり、それが難しいときは、はなれた所からふき矢を使ったりして、麻酔をかけます。麻酔のかかり具合によって、動物が体の調子をかえって悪くしないように注意しながら手術をしています。
協力・監修/札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1 TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/