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おびひろ動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。
取り上げる動物は・・・『アライグマ』
食肉目/アライグマ科
【生息地】北アメリカ大陸やカナダ
おびひろ動物園ではオス1頭を飼育しています。
アライグマは 食べ物を洗うの?
アライグマは本来、北アメリカ大陸やカナダに生息している動物です。夜行性で、木登りが得意。泳ぐのも上手です。川や湖の中のザリガニや小魚を探している様子が、前足を洗っているように見えたことが「アライグマ」の名前の由来といわれています。実際には食べ物を洗う習性はなく、すぐに食べてしまいます。
雑食性で、小型の哺乳類、小鳥やその卵、魚など、何でも食べます。前足の皮ふはザラザラしていて、5本の指には長いつめが生えています。視力が良くないので、さわった感触からさまざまな情報を読み取り、食べられる物かどうかを判断します。

日本で野生化した アライグマは…
アライグマは、もともとは日本にいない動物でしたが、1970年代に放映されたアニメをきっかけに、日本国内で人気が急上昇し、大量に輸入されるようになりました。ぬいぐるみのようにかわいらしいので、多くの家庭でペットとして飼い始められました。成長すると性格が変わって凶暴となり、かみついたり、カーテンなどを引きちぎったりと、室内では飼い続けられなくなりました。その結果、野に放され、野良アライグマが増えてしまいました。
現在、北海道全域に野生のアライグマが生息しており、スイカやメロンを食べてしまう農業被害や、本来の生態系に悪影響があります。そのため、捕獲して駆除しなければなりません。道内でも捕獲数は年々増加し、2019年度は18,000頭を超えるアライグマが捕まっています。50年前に、もう少しアライグマについて知識があり、性格を理解していれば飼う人は少なく、このような悲しい状況にはなっていなかったと思われます。
みなさんも、動物を飼う前にはよく調べて、最後まで責任をもって飼い続けてください。

おびひろニュース
アメリカバイソンがやってきた!
4月15日(木)に岩手サファリパークから、アメリカバイソンのオス(1才)とメス(2才)が仲間入りしました。まだ、子どものバイソンですが、大人になるとオスは1t近くの体重になります。
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q.自然のシマエナガはどこで見られますか?
A.シマエナガは冬によく見られ、市街地の公園でも群れで過ごしています。おびひろ動物園でも寒い時期に園内で見られます。丸くてふっくらした姿は冬限定で、暖かい時期はほっそりとした姿になっています。
おびひろ動物園
帯広市字緑ヶ丘2
TEL. 0155-24-2437
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/zoo
協力・監修/おびひろ動物園